美人薄命


「あ、あのこの前の椅子は出来た?」


「この前…あれはまだ。」


「そっか。また見に行ってもいい?」


「良いけど。退屈だろ?」


「そんなことないよ!面白いよ!
椅子造るの初めてみたし、何してるのか判らないのが面白い!
どんな椅子になるのか楽しみにしてる。」


「フッ…そうか。変な奴。」


春人くんが一瞬笑ったのを見て胸が高鳴った。
別に笑ったところを初めて見たわけじゃないのに。




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