好きだよ、好きだよ。
ぐっ、と涙を堪え、落ち着かせるように「はぁー」と溜め息をつく。
「先にそっちが叩いてきたから叩き返しただけだし。」
この言葉を聞いて眉間にシワを寄せる玲央。
軽蔑したような目……。
こんな顔はじめてみた。
「どうせ私が悪いと思ってんでしょ!別に良いよ。二人で仲良くしてれば?私帰るし。玲央なんて大ッきらい!!」
取りに来た携帯と、バッグをもって走って教室をでた。
ぐす…ぐすっ…
「あぁー鼻水が…ぐずっ…」
止まることを知らない鼻水………と涙。
「私…2回…叩かれたのに…。本当は大好きなのに大嫌いって言っちゃった………」
叩かれた頬より、心が痛かった。