それでも君と、はじめての恋を
でも、どうすればいいの?
今ここで、好きだと告白すれば信じてくれる?
このタイミングで?
パニックを起こすあたしの頭上から、予鈴を告げるチャイムの音が鳴る。すると、差し出されていた教科書が視界から消えた。
同時に、バサッと乱暴な音。
「……モモ……ッ」
返事はなくて、落としていた視線の中にモモの足はなくて。
ゆっくり顔を上げたら、遠い遠いモモの背中。
ぼやけた視界の中で、右を向いて一歩進む。各クラスの前に設置された、腰辺りの高さまである質素なロッカー。
その上にあるのは、多分……絶対、受け取らなかった純の教科書。
よく見えない。涙のせいで。
ソッと手を伸ばして教科書に触れると、涙が頬を滑り落ちた。