それでも君と、はじめての恋を
「……っ」
7組の前でだって気まずいのに、別のクラスの前で泣くのはもっと気まずい。それでも動けなくて、教科書で顔を隠して泣いた。
「……渉」
「俺の教科書汚しちゃや~よ?」
葵の声が聞こえて、純に肩を抱かれて。あたしは大声で泣きたい気分だったけど、我慢した。
嗚咽の分だけ、モモが離れていってしまう気がして。泣くのは簡単なのに、脚はすくんで動かなくて。
信じてくれなかったことが悔しくて、好きだと言うのをためらった自分が情けなくて。
歯を食いしばって、嗚咽をこらえた。
こんなに好きなのに、立ち止まってる場合じゃない。
加速して。
もっと、もっと。
好きで好きで仕方ないんだと、モモに伝えられるほどに。