それでも君と、はじめての恋を
「……」
ソッと髪に手を伸ばすと、気付いたモモはゆっくりと顔を上げる。頬を染めたまま、何って言いたげな顔をしていた。
「髪、伸びたね」
「……そうかも」
モモはぐしゃぐしゃと前髪をいじると、地面に手を付いて脚に力を入れる。立ち上がったモモを見上げると、差し出される、手。
恐る恐る伸ばして重ねると、握られた瞬間芽生える悪戯心。
「っ、……二度も倒れないから」
「あはは! つまんないのっ!」
グンッと下に引っ張ってみたけれど、やっぱりモモは男子で、もう一度尻もちをつかせることは出来なかった。
あたしはモモに引っ張り上げられて、スカートを掃う。って言っても、泥は付いてないし、見事に湿ってしまったんだけど。
ふと視線を感じて隣を見上げると、モモと目が合った。言葉もなくて、ただ見つめてくるだけ。
「……帰ろっか?」
「ん」
サッと目を逸らされて、首の後ろを掻くモモは気恥しいんだと分かる。
一体いつになったら頬の熱は引くの?
……可愛い、何か……愛しい。