虹の都へ

2つのペンダント

「あ、どうも」

あたしはある人物に頭を下げた。

「突然呼び出して申し訳ありません。

お話がしたかったものですから」

「私も気にしてないわ」

そう言って、瀬名さんは笑った。

「先日は、殴ったりして申し訳ありませんでした。

後で虹に事情を聞きました」

「そう、ならよかったわ」

「それから、いろいろ言って…」

「気にしなくていいわ」

瀬名さんはフフッと笑った。

「あの…」

「何?」

「……怒らないんですか?」
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