虹の都へ
「あー、うん…」

こう言う場合、どう答えればいいのだろうか?

わからなくて、曖昧過ぎる返事しかできない。

「ちょっと…ね?」

とりあえず言って見るも、柊くんは表情を変えない。

「それにより、柊くんは?

柊くん、今日シフト入ってるでしょ?

早く行ったら?」

店を指差しながら、半強制的に柊くんをうながした。

「えっ…?

ああ、わかった」

不思議そうな顔をあたしに向けたまま、柊くんは店へと入って行った。

フツーだったら、正直に人を待ってるって言えばいい話よね?

それなのに…何してんだよ、あたし。
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