絶対に振り向かせる

　暫くし、教室を見渡すと沢山の生徒が居た。
　時計を見ると、教室に入ってから十分が経過していた。
　もう、そんな時間か。
　そう思いながら、僕が黒板に視線を移そうとしたとき、前のドアが開いた。女性だ。
「ごめんごめん、ちょっと遅れちゃったかな?」
　女性はそういい、教卓の前に立った。どうやら、このクラスの教師らしい。
「えっと、私がこのクラスの担任の『竹部香里』です。えーっと、まあ、一年間よろしく!」そういい、竹部は一礼した。なんて雑な自己紹介だ、と思いつつ、僕も座りながら一礼した。