絶対に振り向かせる

　まあ、熱血系の男性では無く助かった。
　皆も、同様な意見だったのか、ため息を小さくついた。
「えっと、まあ皆さんの自己紹介は又今度にします。今日は取り合えず解散!」そういい、竹部は両手で教卓を軽く叩いた。
　生徒たちは多少戸惑い、数秒の間の後に皆立ち、教室から出ていった。
　僕もそれに続き、手提げ鞄を片手に教室を出ようと視線を窓に移したときだった。
　窓の近くに美しい女子が楽しげに他の生徒と話ているのを見かけた。
　無論、女子の名前など知らない。だが、『美しい』というのは分かった。