ミッドナイト・スクール
ピーッ。
「な、何?」
突然の機械音に、悠子が驚きの声をあげた。
「ああ、ファックスの受信音だよ」
ようやく落ち着きを取り戻し、後藤が送られて来たファックスを見る。
『タダイマソチラニムカッテオリマス。イマシパラクオマチクダサイ。ホンジツハゴリヨウアリガトウゴザイマス。ゴチュウモンナイヨウヲクリカエシマス』
「なっ、何これ!」
悠子が後藤にしがみつき、ファックスの内容を読む。
何メートルか紙が出た後、大きく文字が出た。

『ご注文。ギロチン処刑一名……本多悠子様』

悠子は紙に乗っていた自分の名前を見て愕然としてしまった。
「何コレ、ギロチン? 私が?」」

『死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死! 死!』

悠子の名前の後に一定の文字が続く。
「いやあああああ!」
悠子は突然泣き出し、しゃがみ込んだ。
「死ぬ、死んじゃう。私、死んじゃうの」
「落ち着け、悠子!」
必死に後藤は宥めるが、悠子は首を激しく振って泣き始めた。
「ギロチン、首が、首が、飛んで、死んじゃう。死んじゃうの私、死んじゃう!」
パンッ!
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