呪 い サ イ ト
「真里には聖なる裁きを!!!」


 ―――グサッ!!

 ナイフが真里の腹に刺さり、筋肉が脂肪が臓器が破壊される音を、ウチはすぐ近くで聞いた。
 それと同時に真っ赤な鮮血の飛沫が飛んできた。だが、ウチはカーテンに包まれていて、血で汚れることは免れる。カーテンが真っ赤に染まっただけだ。

 一拍遅れて、


「きゃあああああああああっ!!!!」


 という真里の絶叫が走った。留めなく血が溢れだす自分の腹部を見て、瞬きと口をぱくぱくさせる。真っ青な顔をして呻き、膝からゆっくりと崩れ落ちてうつ伏せに倒れた。

 ウチ抜きで一番二人に近くにいたとある女子にも、真里の血の飛沫がかかっていた。エプロンを忘れて借りた、給食調理員のような真っ白い割烹着が点々と真っ赤に染まっている。
  悲鳴聞いた皆が反射的に真里と梓へと次々に目をやる頃、彼女は何が起こったかわからずに着ている割烹着を見ていた。だがすぐに絶叫がしたほうへと目をやり、


「いやああああああっ!!」


 光景を目の当たりにした彼女が、耳を劈くような悲鳴をあげた。

 他の女子達も次々と悲鳴をあげる。

 それからはもう、調理室内が混乱した。誰もが慌てふためき、パニックに陥った。

 そんな中、梓は何度も確実に真里の背中を刺し続けている。ナイフを振りかざす腕は、見えない程に、宙を切る音が鳴る程に早く動き、グサッグサッ、という音が耳の中で木霊して離れない。
 

「ひ……っ!」


 ウチは小さく悲鳴をあげる。
 目の前の光景があまりにも恐ろしすぎて腰を抜かし、床にぺたりと座り込んでしまった。
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