呪 い サ イ ト
・・・こうなるとはわかっていたことだ。
急に調理実習をすることになった時点で、なんとなく気づいてしまっていた。学校でナイフで刺す機会なんて……調理室か、家からナイフを持ってくるしかないからだ。
・・・なんとなくではなくて……ウチは確信していたのかもしれない。
だがやはり……それでも怖いわけで。ウチはずっと動けずにいる。
カーテンを握りしめる手に力がこもった。
「真里には聖なる裁きを! 真里には聖なる裁きを……!」
グサリッ、ズブッ―――……。
ナイフが真里の背中に刺さり、沈んでいく音が何度も何度も聞こえる。
梓は相変わらず呪文のようにあの言葉を口にしながら、真里の体をずっと刺しまくっているのだ。
〔何十箇所も刺されて死ぬ〕と書き込んだのはウチだが……百箇所は刺されているのではないか、と思う程に刺す回数はもう十分すぎる。
真里の制服とエプロンは血でぐっしょりと吸い、元の色がわからない程真っ赤に染まっていた。ぐったりとした体の下の床も、血で真っ赤な海をつくっている。
生徒達が抱き合い、泣き叫んでいる中、ずっと呆然と梓を見ていた教師がハッと我に返る。
「・・・は、八田さん! 何をやっているの! やめなさいっ!!!」
その教師は梓に近づくことができる程の度胸はなく、ただ注意を促すことしかできないようだった。そんなことでは効果がないと、誰もが理解できるはずだ。