ゆずいろ


「なぁ、ゆずぅ~」

「玉津どうした?!!変な声~」

玉津の変に子供ぶった声…。
何かをおねだりする子供のような…

「はぁ?変とかいわぁんのっ!」

玉津弘明。
一年にしてバスケ部のレギュラー。運動は出来るのだが勉強は散々…

しかし、そのギャップが良くて、言い寄る女子は意外に多い。


「クラスの奴に花火大会誘われてるんだけど、来ねぇ~?」


「パス!!花火大会とかダルいし。」


私は素っ気なく遠ざける。
男子には容易に近寄らない。それが今までの人生で学んだ付き合いかた。

「ちょ、、来てよ!!お願い~。人数合わせは大変なんだよ~」


人数合わせかぁ…やっぱり!!!!

簡単に言うなよ!


無駄に期待するところだったし。





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