one's ~いつかの空へ~
そう言うと、先生は出席を取り始めた。








とりあえず一段落し、僕は何も考える事なく小雨の降る外を眺めていた。







今回はかなり田舎に来たから、方言とか強いのかな…







そんなくだらない事ばかり頭に浮かんできた。






どうせまたすぐに転校するんだ、わざわざ覚える必要もないか。









自分で自分を鼻で笑い、ふいに僕は視線を黒板の方へ向けた。








すると隣から覗くように僕を見ている気配が感じられた。






『…ねぇ、白山君』






そう呟いたのは隣の席の女の子だった。



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