ランク国物語

　「エレジー様…何を言っていられるんですか？」
　「奴は嘘をついているかは分からんが、全てを話していないのは確かだ。」
　「君はそれを知りながら、動いているなんて…バカとしか言えないね。」フェイは軽蔑した目でみがら言った。その様子にヤースは、
　「貴様！これ以上の侮辱は、わしが許さんぞ！」フェイはヤースを無視し、
　「…まさか！記憶の継承が出来てないのか？！…エレジーと言ったか？お前は、他の人生の記憶が無いのか？」
　「あるわけないだろう…そんなもの。」
　「そんなはずがない！もしそうだとしたら、お前がレイジリアンの力を使えないはずだ。…まさか、奴はまだ禁呪が使えるのか？あれは継承されないはず…まさか記憶だけを頼りにまた編み出してしまったのか？だとしたら…危険だ。」
　「何を言っているんだ？私達に分かるように教えろ。」
　「時間が惜しい。動きながら話す。」フェイが、地面に手を触れると、一瞬光りに包まれ、気がつけば馬に乗り湖が遠くに見えていた。その中でもベルカント卿がいる事が信じられずにヤースは黙っていると、
　「誰が殺した何て言ったかな？」エレジーはヤースに言い、フェイは「サービスだ」と言った後本題に入った。
　「まず結論から言おう。お前達がやろうとしている事は世界を滅ぼす。お前達が目指している場所はレン城だろ？あそこには蘇させてはならない奴がいるんだ。その存在は我々レイジリアンの力を継承した者の罪の証だ。」エレジーはフェイの顔を見て分からないと言いたそうな顔をした。
　「…この力について簡単に話そう。レイジリアンの覇術により邪悪な存在を倒したという神話を聞いたことがあるだろう？あれは…嘘だ。」エレジーとヤースは驚きを隠さずにフェイの顔を見、話を促した。