命の贈り物



冬休み、特に遊びに行くわけでもなく勉強をするわけでもなく、私はただ時間が過ぎ去るのを待っていた。



咲から誘われた初詣も、孝志から誘われたデートも……。




全部断った。





ただただ、時間だけが流れていく。




大丈夫、咲が普通に初詣に誘ってくれたってことは、涼が私に告白したことなんて知らない。

孝志だって普通にデートに誘ってくれたんだもん。




大丈夫。




私は自分にそう言い聞かせた。




もうすぐ新学期が始まる。



私も普通にしていればいい。



そうすれば何も問題ないもの。





咲と気まずくなんて


なりたくない。



それに私は孝志が好き。



涼の言葉なんて考えない……。




何度も何度も。
毎日そう言い聞かせる。





そうして、あっという間に冬休みは終わり、新学期を迎えた。



いつも通りの日常が、始まるんだ───…。




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