SleepingBeauti
河内百合が席をたってから数秒、ぼくとのぞみの時間はたしかにとまった。

感覚的なものだろうけど、ぼくたちは、眉ひとつ、動かすことができなかったのだ。

罪悪感。

ぼくとのぞみが感じた感覚は罪悪感だった。

たまたま居合わせたのなら罪悪感など感じなかっただろう。

数秒たち、ぼくたちが思考を取り戻した時には、もう河内百合の姿は見えなくなっていた。

ぼくとのぞみは顔を見合わせた。

口には、ださなかったが、二人とも、考えていたことは、同じだろう。

どうすればいいのだろう。

意を決したのは、のぞみだった。

のぞみは勢いよく、席を立つと、店のドアに向かった。

途中振り返り、ぼくを叱咤する。

「何してるの、優。追いかけるよ」
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