SleepingBeauti
のぞみの愚痴は永遠に続くかのように、次から次へと湧いてくる。

そのたびにぼくは同意を求められ、うんうんとうなずく。

プログラムされた機械のように。

当然、機械に意思というものがない。

だからのぞみの愚痴のほとんどをぼくは聞き流していた。

グスンっと、のぞみが泣きべそをかくまでは。

女性の涙をみたのは、初めてだったかもしれない。

どう慰めていいのかもわからなかった。

だからこの場を取り繕うためにでた言葉。

とても安易で、言動になんの責任も、もたずにでた言葉。

「だったら、家に住むといいよ」
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