SleepingBeauti
「おいしい」河内百合が一口、口にはこんで言った。

「でしょ」のぞみは自慢げな表情でこたえた。

「ピラフもおいしいのよ」続けて言った。

店主にも聞こえたのか、笑顔でこちらを見ていた。

「どう?おいしい?」のぞみがぼくにきいた。

「うん」と、ぼくはこたえた。

本当においしかった。

味もそうだけど、なによりも三人で食事しているということが、新鮮だった。

幼い頃、家族で初めてレストランに行った時のような感覚に似ていた。
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