SleepingBeauti
十二月三十一日、午後六時に、のぞみは急に携帯を手に持ち、メールを送信した。

相手は決まっている。

河内百合だ。

その数分後に返信が返ってきた。

そのメールを見たのぞみは急にぼくのほうを見て言った。

「出かける準備して」

「どこに?」

「初詣に決まってるじゃない」

夕方に初詣に行くと言われても、まだ時間が早過ぎるんじゃないかと、ぼくは思ってしまった。

初詣など、ぼくの記憶では、一度も行ったことがないのだから………
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