SleepingBeauti
店内を後にして、当初の目的場所に移動した。

参拝をする人が長蛇の列をつくり、一歩進むのに何分もかかってしまう。

途中で列を抜け出せたい思いにかられるほどだ。

それでも一歩進めば、後ろの人も進む。

こうなってしまったら、押し流されるままに境内の前まで行くしかなかった。

押し流されながら、ぼくは何を神様にお願いしようか考える。

自分を変えたい。

お金持ちになりたい。

いや、もっと、のぞみのことが知りたい。

それがぼくの願いであり、本心だった。

神様に願うようなことではないのかもしれないけど、それでも、ぼくは、神様に願った。

もっとのぞみを知りたいと。
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