王子様は生徒会長
私達をつけている、黒い陰があることも知らずに、私達はカラオケに行った。

「妃那ってどんなの歌うの?」
「え・・。南埜夏美とか・・・?」
南埜夏美っていうのは、人気歌手タレント。
「ふ~ん・・。まぁ、50点もいかないんじゃねーの?」
「失礼な!!」
「じゃあ、歌ってみろよ!」
「歌ってやるわよ!!」

そして、生徒会長は機会のリモコンをいじった。
流れてきたイントロは、南埜夏美の「Milk#kiss」だった。
人気ドラマの主題歌で、知らない人はいないかなってくらいの曲。
個人的にも、この曲は好きだし、ヤッタ!! とか思って歌った。

「どうよ?」
「上手かったけどまぁ、採点するのは機会だけどな」
「なにそれ!?どういうこと?」
「さぁ?」

そういうと生徒会長は意地悪そうに微笑んだ。

カラオケマシーンの画面に表示された文字は・・

『46点』

「アハハハ!50点いってねーじゃん!」
「う・・うそぉ・・。そんなハズは!!」
「だっせぇ!」
「このマシーン壊れてるんじゃないの!?」
「オマエ音痴・・」
「んなっ!さっき生徒会長、上手いって言ってくれたじゃん!」
「嘘に決まってんだろ?バーカ!」
「ひどっ!」

そんなこんなで騒いでいたら、楽しい時間はどんどん過ぎていった。

その瞬間、私はふとしたことに気がついた。
なんで、さっきのチャラ男は生徒会長を見て、逃げていったの?
なんか関わりがあったの?

気になったあたしは、生徒会長に聞いてみるコトにした。




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