★バレンタインの奇跡★
「やったっ!☆」
由加里が小さくガッツポーズをする。
そんな由加里を見て彼は笑ってる。
そんな些細なコトが気になって、胸が少し苦しくて。
コレは恋ってヤツなのかな?
でもあたし、溝端君のコトなんて全然知らないし。
ずっとずっとあの日から、ショーン以外の人を好きになったコトなんてないし。
永遠の思いだから…。
変わるワケがないんだ。
「じゃ、次の週末暇?3人でどっか行かない?もちろんあたし達のオゴリで☆今日のお礼」
由加里が嬉しそうに溝端君にたずねる。
溝端君は少し照れた笑顔で答えた。
「いいよ。」
メガネの奥の瞳は見えなかったけど、笑った顔がたまらなく愛おしかった…