かんのれあ
それから何回、いや、何十回打ち合わせをしただろうか。


あれから一週間、ほぼ毎日プロットの打ち合わせをし、原稿へのGOサインが出た。


自分の描きたいものと、河野さんの意見を我ながらいい感じに取り込めた自信作だったので、

かなりのって書けたと思う。


原稿に入ると、打ち合わせの量がますます増えたので、直接会って話し合う事が多かった。


けど、河野さんはあたしが山崎さんに会うのが気まずいのを知っていたので、

編集部の近くの喫茶店で打ち合わせたり、時にはあたしの地元の駅まで来てくれたりで、

あたしを編集部に呼ぶ事はなかった。


河野さんとこの作品を一緒に作り上げる事で、

あたしと河野さんの仕事のパートナーとしての心の距離が、一気に縮んだと思う。


最初は、緊張したり怒られるのが怖かったりで自分の意見をあまりハッキリ言えなかったけど、

最近ではハッキリすぎるほど、自分の考えを伝えられるようになっていた。
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