かんのれあ
「えー……、おめでとうございます。
新刊の発売日は来月の二十二日で、初版はなんと三万部です」
「えっ!!!」
落ち着きを保ちつつも嬉しそうな河野さんの声を電話越しに聞きつつ、あたしは驚きの声をあげた。
河野さんと出会ってから、三ヶ月経っての事だった。
「嬉しいです。ありがとうございます。
ところで三万部って、どんな数字なんですか?
デビュー作は確か初版が七千で、今は合計で二万五千かその辺だと思うんですけど……」
「うーん……、刷った段階では何とも言えないけど、売れれば相当良い数字ですよ。
まあ、かんのさんのデビュー作の売れ行きを見て話し合った結果なんでね、重版も無理な数字ではない。
あと、編集長がこの原稿を見て、期待も込めた数字です(笑)」
胸が熱くなった。
この先まだまだ不安は尽きないはずなのに、こうして誰かが期待してくれて、協力してくれて、
これから何があっても頑張ろう、そう思える。
新刊の発売日は来月の二十二日で、初版はなんと三万部です」
「えっ!!!」
落ち着きを保ちつつも嬉しそうな河野さんの声を電話越しに聞きつつ、あたしは驚きの声をあげた。
河野さんと出会ってから、三ヶ月経っての事だった。
「嬉しいです。ありがとうございます。
ところで三万部って、どんな数字なんですか?
デビュー作は確か初版が七千で、今は合計で二万五千かその辺だと思うんですけど……」
「うーん……、刷った段階では何とも言えないけど、売れれば相当良い数字ですよ。
まあ、かんのさんのデビュー作の売れ行きを見て話し合った結果なんでね、重版も無理な数字ではない。
あと、編集長がこの原稿を見て、期待も込めた数字です(笑)」
胸が熱くなった。
この先まだまだ不安は尽きないはずなのに、こうして誰かが期待してくれて、協力してくれて、
これから何があっても頑張ろう、そう思える。