【完】スマイリー☆症候群
「……おい」
すると突如、ある1人の男子生徒が、自身の肘で俺の横腹をツンツンとつつきだした。
ある1人の男子生徒……言うまでもない、清水孝治、奴だ。
「何だ、清水」
いつもより気味の悪い行動をとる清水を、俺は目を細めて怪訝な様子でじっと見る。
そんな俺の様子にも表情一つ変えず、清水は今すぐにでも何かを伝えようと、俺の耳に直ぐ様手を添えた。
「犬塚と宮永のチョコ、欲しくね?」
そう耳打ちして、清水は俺から離れてニヤリと笑う。
「あの2人からチョコをちゃっかりいただくのが、俺等男子の最大の夢っつーか、絶大なる“ロマン”なんだよなー、うん」
と、後から付け足して、清水はニヤニヤと白い歯を見せた。