【完】スマイリー☆症候群
ロマン……なのか。
俺には良くわからなかったが、清水の眼からしてどうやらそれは本当らしい。
「なあ、2人共。何の話してんだ?」
清水は、上機嫌で宮永と犬塚の元へ駆け寄るなり、そう尋ねる。
「ねぇ、清水くん。椿ちゃんったらおかしなこと言うんだよ」
宮永は清水の姿を捉えると、そう一言。
「なっ、おかしいって笑佳。私はただ、“今日、バレンタインだからって漫画みたいに袋とか持って来てる人いるのかな”って冗談で言っただけじゃない。……まあそりゃあ、そんな人滅多にいるわけないと思うけど」
そう、楽しそうに笑いやり取りをする犬塚と宮永。
そんな彼女達とは裏腹に、清水の顔は一瞬、僅かに曇ったような気がした。