【完】スマイリー☆症候群



第3駆のレースが始まり、俺達の応援に一層熱がこもる。


「山田ーっ!」


俺は、精一杯声を絞り出す。

俺達競技者、5組の男子一同、それから女子も一丸となって、山田に声援を送る。

すると突然、


「や、山田ァァァァ!」


どんな大声援にも負けないくらい、とてつもなく馬鹿デカイ叫び声。

そちらに目をやると、頭を抱えて叫び散らす清水の姿が目に映る。

奴の突然の叫びの原因を理解したのは、そのすぐ後のことだった。

バトンパスから早々、順調にペースをあげていた山田。途中までは、本当に良い走りだった。

……しかしだ。

奴は少し頑張りすぎた。

スピードを上げすぎて、コーナーを上手く曲がりきれなくなってしまったのだ。

そして現在、バランスを崩した山田は、後方から迫り来る走者に呆気なく抜かされていく。

俺達はそんな山田を心配そうに見詰め、無事であることを念願した。
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