晴天
一時限目の美術が終わった。ミサとサエは、仲良く教室に戻り、また教室の隅で話し始めた。
「ねェ、サエは古林のどこが好きなの?」
「え~どこって言われても…」
「サエ、顔だけで判断するような人じゃないもんね?」
「ゥン。私、なんかいきなり好きになった感じ。理由がわかんないよ…」
どうやら、本当の恋をしちゃったサエ。ミサ、一生かかっても、サエの事応援するからね!

その後、順調に毎時限クリアしていくミサとサエ。もう、昼休みになっていた。
「美紗も早く好きな人作りなよ?」
そう呟いた瞬間、教室のドアがバタンと音を立てて開いた。
「こんにちわ~!」
この声わ…
「サエちゃんと緒国さんおる?」
でた…シュウだ…。ミサは、無視してサエと話を続けようとした。しかし…サエがシュウたちのほうを向いて、
「シュウく~ん!ココだよ~」
って叫ぶもんだから、シュウとさっきあった3人の男たちがミサとサエの方へ歩いてくる。

「緒国さん?だったよね。覚えてる?」
「あ…ユウヤさん。」
シュウがミサに話しかけようとしたけど、先にミサに話しかけてきたユウヤ。柔らかい話し方が耳にこもる。
「さん、いらんよ。優夜って呼んで。俺も、美紗って呼ぶから」
「え!え~!!」
いきなりの呼び捨て?何も知らないのに、タメ語…。
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