【完】不良な君の甘い蜜
「また泣こうとしとる!言ったやろ?俺は八重の泣き顔は嫌や!やから気になっても聞かんって決めたんやぞ。」



「わ、分かってるよ!誰がミツなんかの言葉で泣くもんか!」



私は溢れそうな涙をぐっと堪え、ミツの胸元を叩いた。



ミツは夜空に浮かぶ月よりも輝くような笑顔で笑う。



「やっぱしそれでこそ八重や!うじうじされると遊び甲斐んなかもん!」



「な!?遊ばなくていいわ!つか私の気持ち無視で遊んでいいんかい!?」



じゃれ合う私達。ミツは笑顔でこう言った。



「そんなの関係ねーし。俺がやりたかようにやるんやから!」



その一言は相変わらず我が儘ぷーな一言だけど、なんだか私の過去へ対することにそう言ってる気がした。
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