★秘密の愛★お兄ちゃんはあたしだけのもの!!
逃げて、逃げて…逃げ続けよう。



俺はそう決めたんだ。



もう鏡花のことは愛せない気持ちは変わらない。



俺の意識はゆっくりと空高く舞い上がっていく。



どこまでも、どこまでも、



そして、出来るだけ遠くへと、逃げ続けるんだ。



今もまた、俺の耳に聞こえてくるのは、



鏡花のささやく言葉。



「オニイチャンハ、アタシノモノ…」



どうしてそこまで俺にこだわるの?



俺はもうお前を求めてはいないのに。



鏡花のささやきは、まるで呪文のように、聞こえ続け、



俺が鏡花を忘れることを許してはくれない。
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