白と青の境界線

人を疑うことを覚えた。

それでも本当は信じたい。

心の中の見えなかった部分が次第に顔を出す。


「ねぇ、麻央ちゃんって昔はどんな子だったの? やっぱさ、今みたいな感じ?」


空気が一変するのは思いもよらないところからで。


「いやいや、昌浩。これでいて昔は男勝りなやつだったんだから」

「えっ、麻央が男勝り? 何か想像つかない」


ドクン、ドクン。

緩やかな風が再び雲をかける。


「足とかめちゃくちゃ早くてさ。そうそうあの頃って鬼ごっこが流行ってて、俺、足が遅いからよく捕まえられてたんだよなー」

「ブッ、格好悪いな伶耶」

「麻央って今も昔も、やっぱ格好良い……」


今更持ち出された過去が、私を苦しめる。



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