このミステリーを読んだ!
ただそんな中「これはタメになるな」と思った本もあった。

それが今回紹介する阿刀田高の【ミステリーのおきて102か条】。

阿刀田高と聞いてもピンとこない人の方が多いだろう。

(失礼ながら)赤川次郎や西村京太郎、内田康夫といった超ベストセラー作家に比べれば知名度は確かに劣る。

ただ79年に日本推理作家協会賞と直木賞、95年には吉川英治文学賞を受賞した、経歴面では全く見劣りしない作家さんである。

しかも現在(2010年)日本ペンクラブ会長という、文壇のど真ん中にいる人なんである。

…話がずれてしまったので戻すが、この本の内容は、小説の裏話的なものが多数を占めている。

出版業界の裏話もあれば、ミステリー業界の裏話もある。

裏話というと下世話な印象があるが、阿刀田高の語り口は非常に丁寧で上品だ。

自分の創作について語る時も、けして自慢せず、スマートに語る。

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