治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


ウサギの次は、さらさらした白髪を撫でる。


少しとかせば綺麗にまとまる絹糸のような髪。


肌触りがよくて、ついつい撫でてしまうが。


「お姉ちゃんがいるなら、怖くない」


気持ちよさそうに言ってくれる彼女がいるから、こちらもついつい笑ってしまった。


身支度を互いに整え、部屋――ベッドがある一室に戻る。


私の着替えは、ゼルさんが用意したもので、黒いジャケット――普通のジャケットとは違い形が大分変形したものだ。そうして赤チェックのスカートに着替えるわけだが。



「そういえば、アリスちゃんの着替えとか……というよりも、どこに家があるの」


昨日と同じ服の子に話す。


よく考えれば、アリスちゃんには“荷物”というものがない。


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