治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


見ていれば分かるよ、と穏やかな声で言われてしまった。


彼の後ろから、震える彼らを眺める。


彼には奴らがどう映っているのだろうか。


【地、生え。砂塊て、地層、持ち上げる】


砂を踏む音。

――ついで、地が揺らいだ感触。


「う、うわっ!」


口々に驚きの声を出した奴らは、自分たちの周りで起こったことに肝を冷やしていた。


地から柱が産まれた。

茶色の色をしているところから、砂がそのまま草のように天に伸びたみたいだ。


それが囲まった奴らを囲う。


砂で出来た柵みたいだった、まるで。


窮屈そうな柵の中で奴らはまだ怯えている。


「貴様らに呪いをほどこした。その地の牢獄から抜け出せば、内臓一つが悪鬼にむしりとられるという呪いをな」


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