Love....really?


アタシはこころに
好かれたくて
笑ってほしくて
いろいろした。


でもこころは
笑ってくれなかった。
逆に嫌な顔を
されることもあった。
それでもゆめは
こころと親友に
なりたかった。
カタチだけじゃない
真友に。
心から信じられる
心友に。




そんなある日。
いつものように
お昼を
食べようとした時
こころの表情が
いつもよりさらに
暗い気がした。
「どうしたの?!」
ゆめが聞くとこころは
「から。」
そう言ってお弁当箱を
見せた。
何も入っていなかった。


「お弁当忘れたの!?」
こくっとこころは頷く。
今日は運悪く購買は
急な休みだった。
近くにコンビニもない。


「ゆめのお弁当
わけてあげるよ!」
「いいの?」
「うん!
何が良い?」
「何でも。」
「から揚げ好き?」
「別に。」
「トマト好き?」
「別に。」


何を聞いても「別に。」
としかいわないこころに
少しこまった。



「たまごやきは?」
「…嫌いじゃない。」
違う反応に驚き
たまごやきは
二つあげた。
たまごやきを
食べる時は少しだけ
嬉しそうに見えた。



このとき、こころの
言葉の意味がわかった。
「別に。」は
普通。
「嫌い。」
嫌い。
「嫌いじゃない。」は
好き。



こころは絶対に
好きとは言わない。




それがなぜかは
何もしらない。





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