恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「私も昨日…そうかなと思ったけど、でもあの金髪男…先輩と一緒にいたよ?」


「あぁ、だってあの人。ダブってるから」

「…へ?」

「去年ここの一年生だったんだよ。で、もっかい一年生やってるわけ」


「へ…ぇ」

何か気の抜けた声しか出ない。


絹川くんは…本当なら、額田先輩と同じ二年生…なんだ?


「私がその話聞いてクラスまで見に行った時は、もう髪黒かったから。入学式の頃金髪にしてたなんて知らなかったぁ。

去年は結構暴れてたみたいだけど、ダブったし今年は大人しくしてるみたい…」


暴れるって…どんな風に?

やっぱり凶暴なのかな。


「ヤバいよね~。きっと謹慎処分受けるだろうし、またダブったらどうするんだろ。永遠の一年生!この学校の伝説になるね」

月ちゃん、相変わらずこの手の話が好きで、笑って楽しんでる。

私は笑えないよ。


こんな出来事に、自分が関わってるかと思うだけで気が滅入る…。



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