ばいばい
「じゃあ、また後でな!」
「うん。待ってるね!」
3組の前で分かれて、あたしは5組へと歩き出した。
「こと~っ!」
「きゃっ!」
教室に入るなり、あたしのところに飛び込んで来た、中学からの友達。
櫻木 美波(サクラギミナミ)。
「美波…。ビックリしたあ~!」
「久々だねっ!
…こと、残念だったね…。
元気出しなよ?」
「ありがと!大丈夫っ!
励ましてくれたから♪」
「何それっ!いいなあ…。彼氏。
美波も欲しいっ!」
「美波なら、すぐにできるよ!」
あたしは、美波の隣に座った。
「あっ!」
座ってすぐ、美波が急に声を出した。
あたしは美波の視線の先を見た。
「あ…!」