sky blue
そんな小さい頃の私を、唯一 支えてくれたのは、鈴の笑顔だった。
鈴が笑顔を私に向けてくれるだけで、私はいつも”生きてる”と感じた。


でも、何事にも終わりはくる。
鈴に彼女ができた、と報告されたとき以上に苦しい思いになったことはない。

私を支えてくれていたものが急になくなった。
私を必要としてくれなくなった。


鈴がそばにいなくなってから、笑顔をつくることが多くなった。
だた、鈴だけがいればそれだけで良かったのに...。
鈴は私ではなく他の人を選んだ。

それだけで、ショックだった。


それから彰平と付き合って、ようやく居場所を見つけた。

でも、魔女は周りの人までも不幸にするのね?
私の隣は冷たくなった。
寂しいとか、悲しいとか感じなくて。
自分の心が切なさで麻痺していくのが分かった。


出口は、見えるかな?
あとどのぐらいでたどり着けるかな?
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