Magical☆Player
「・・・花、凛花!」



夏の声ではっと我に返った。
前を見ると、週番が黒板を消しているところだった。



あぁ、私としたことが・・・



「板書・・・」

「凛花?どしたの?珍しいじゃん、ぼーっとしてるなんて」



そう、私どうかしてる。
朝のあれから。


あの上から目線の発言に結構頭にきたけれど、なんだか忘れられなくて。





「俺に見とれてるからそうなるんだよ、気をつけな」





テノールのいい声、しかしその超自過剰の発言がプレイバックされる。


・・いやいや、何思い出してるのよ?



「そうよ、あんなヤツ!何気にしてるんだろ」

「え?」



夏がきょとん、とした顔をしている。



「ごめん、こっちの話。悪いんだけど今の時間のノート見せて!」

「珍しい~借りるのいつもこっちなのに」
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