隣の先輩


 洋服で濡れているのは肩の部分とスカートの裾の部分だけ。


 そんなにたいした状態じゃない。今日は上がニットでよかった。


 濡れているのがシャツに比べると目立たないからだ。


「なら、いいけど。何か飲みたいものとかある?」


「何でもいいです。コーヒーは飲めないけど」

「じゃあ、紅茶は?」

「大丈夫です」

「分かった。その前に、ちょっと着替えてくるから」

 先輩は一度リビングの奥にある扉を開けて、中に入っていく。


 そこはちょうど私の部屋の隣。


 先輩はすぐに戻っていた。

 髪の毛を拭いたのか、髪の毛がいつもより乱れていた。


 洋服も変わっている。部屋に戻って着替えたんだろう。ということはあそこが先輩の部屋なんだろうか。

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