隣の先輩
 痛そうにはしていなかったけど、気になる。

 私は歩いていた足をとめる。


「どうしたの?」


 愛理が振り返る。


「ごめん。先に帰っていて」


 そう言うと、私は学校に戻ることにした。
 


 私は先輩の向かう先が分からなくて、教室に戻ることにした。


 先輩のクラスには電気がついていた。


 私はそのことにドキッとしながら、足音を忍ばせ、教室に歩み寄る。


「お前、手を怪我していたんじゃないか?」


 教室の中から西原先輩の声が聞こえてきた。


 その言葉にドキッとしていた。
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