隣の先輩
第21章 デート
 昨日、十分に眠ったからか、今日の目覚めは爽快だった。


 私の気持ちを示すように快晴。


 先輩とは九時過ぎに待ち合わせをしていた。


 私は携帯の時間を確認する。


 もう時刻は九時を過ぎている。



 先輩がすっぽかしたとは思えないから、まだ寝ているのかな。


 そのとき、玄関の扉が開いて、和葉さんと目が合った。

「あれ? もしかしてもう待ち合わせの時間?」

「そうです。先輩は?」

「あの子は。まだ寝ているから、今から起こして来るわ」

 和葉さんは腕にはめている時計をちらっと見ていた。


 でも、彼女の様子はいつもの穏やかな感じとはどこか違っていた。


「もしかしてお出かけですか?」

「ちょっと友達と出かけようと思ってね。私も寝坊してしまって」


 だから焦っていたんだろう。

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