僕 の 愛 し い 人 [ホラー]
代金を払い車に戻ると桜は悲しい顔をしながら微笑んだ。

『ほら、やるよ。』

正之は温かいミルクティーを差し出す。

『別によかったのに。
ありがとう‥
あたし、正之の優しいとこ好きだよ。』

その言葉に正之は笑いながら答える。

『いきなりなんだよ。』

桜の頭を撫でながら正之は優しく言った。

『俺は桜の全部愛してるよ。』

桜は目に涙を溜めながら話し始めた。

母親の事を。
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