猫耳姫とメガネ王子
焦り気味にそう呟き、鞄に頭を突っ込みそうなほど顔を近づけて探す。


「見つからないなら、荷物を逆さにしてみればいい」


どこからかそんな声が聞こえてきて、私は言われたとおり鞄をさかさまにしてみる。


玄関先に散らばる化粧品やポーチの山。


「あ、あったあった!!」


その中えキラリと光る小さなものが目に入り、パァッと笑顔になった。
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