キョウアイ―狂愛―




危険を悟った時はもう遅く、渡り廊下になっている二階の部分が、支えられなくなった柱ごとガラガラとサイファの上に崩れ落ちた。




「サイファ様……!!」



召し使い達が入る間もない程、瞬時の出来事だった。


粉塵を巻き上げ、中庭と、外の庭は崩れ落ちた瓦礫(がれき)に遮断された。




邪魔者が再び瓦礫から出て来る様子が無いことを確認すると




「…………クレア、クレア」


思い出したように呟きながら、シアンは火のまわりだした屋敷の中に消えて行った。







< 204 / 237 >

この作品をシェア

pagetop