キョウアイ―狂愛―
「……とりあえず、着替えた方がいいんじゃね?」
クレアの取り乱した様を、しばらく見つめていた赤毛のお頭がそう提案した。
「ラン、服、貸してやれ」
「え?私の服でいーの?」
「OK、OK、だってそれしかねぇし」
「付いてきて」と顎で指図するランに連れられ、クレアは隣の部屋に入った。
しかし、釈然としない。
このおびただしい血の量……。
自分が意識を失っている間に、何か恐ろしい事が起こったに違いない。
そう推測したクレアは、服を漁るランに問いかけた。
「私は知らないよー。お頭がぐったり伸びたあんたを抱えて現れたんだから」
「参ったな〜足がほとんど出ちゃうズボンしか持ってないんだよね……」
ブツブツと愚痴りながらも、クレアの問いにも答えるラン。
「お頭は、す〜ぐ珍しいもんを見つけては拾ってくる悪いクセがあるの」
クスッと笑いをこぼしながら、からかっているようにクレアを見る。
(やっぱり、この人すごく色っぽい……)
クレアはどぎまぎしながら押し付けられた服を受け取った。