My fair Lady~マイフェアレディ~

それから三人で仲良くゼリーを食べた。

笑顔が眩しいネオードに面白くなさそうに上品にスプーンを使う彼。
それでも不機嫌な訳ではないとわかる俺。
今までで一番、美味しいおやつだった。




そんな所で、怪しく光る。魔の光。



「ん?なんか光ってんな。なんだそれ」

ネオードが気軽に俺の胸元に手を延ばして俺の羽織をめくる。
俺は対して気にせず、好きなようにさせていた。
そして彼もそれを目で見て、ネオードの腕の行く末を見るまでもなく静かに目を伏せた。

ネオードの瞳が見開く。

「これ……は…」

「パパンにもらったんだよ!」

ネオードはバッと彼の方へ顔を向けた。
カランッと銀のスプーンが床に落ち、高らかな音を奏でた。

「もう~何やってんの?」

俺はネオードが落としたスプーンを台所に運び新しいスプーンを出しに引き出しに向った。


「ロード…」

「言っただろ。さっき」


彼とネオードの言葉は俺には理解できなかった。
ただ、俺はスプーンを持って戻ってきただけだ。

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