My fair Lady~マイフェアレディ~
「パパン…」
「ああ?」
俺の視線の先を見た彼は、溜息を吐いた。
「ネオード。生き返れ。ユウが怖がる」
「……」
しかし、ネオードの目は死んだままだった。
「…葬式はいつにするか。」
「死んでねぇよっ!!」
叫ぶネオードを彼は無視してまた作業に取り掛かった。ネオードはそんな彼をジッと見た後で、はぁ、と深い溜息を吐いた。
そしてテーブルの傍にある椅子を乱暴に引っ張り出し、椅子を逆さまにまたいで座って俺達を観察していた。
「……」
ネオードの目がスッと細められた。それはどこか遠くを見ているようで、いつかの彼の目だと俺は思った。
「ネオ…?」
俺が呼びかけると彼はハッとしてなんだ?と応えてくれた。
俺はなんだか追及してはいけないような気がして。
「甘いの、大丈夫?」
と聞いた。ネオードは一瞬キョトンとして、ニカリと白い歯を見せて
「ああ、平気だぜ」
と笑ってくれた。