My fair Lady~マイフェアレディ~
兄弟はお互いを何よりも大切に思っていた。
だから、二人ともお互いに相手の苦しみに気付いてあげられなかった事を悔やんでいた。
でも、それは既に取り返しがつかなくて。


真実という結果は余りにも残酷だった。




「なんか悲しい話だね」

読み終えた彼に俺がそう告げると、彼はまた俺に微笑んで言う。

「俺は結構好きだぞ」

朝から、彼はずっと俺に微笑みを向ける。張り付かされた笑み。
なんだか落ち着かない。


だってなんだか機械みたいじゃないか。

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